インブリードと血量
この度、お客様よりご質問の多いインブリードと血量について、サザナミインコ研究の一環として調査・検討を致しましたので、ご参考までに掲載させて頂きます。
インブリードとは、家畜や愛玩動物の近親交配のことであり、特に競走馬やレース鳩、品評会のある犬や猫などの優秀な遺伝を後世に繋げようという目的の基行われる場合がある。
しかし、デメリットとして血が濃くなることにより、劣勢遺伝も強調される可能性があり、奇形や健康上の障害及び弱い体質などの動物を作ってしまう危険性がある。
意図的にインブリードを行う他に、意図しないでインブリードを行ってしまうケースがある。
これを防ぐ為には、個体の血統管理を徹底する必要がある。
サザナミインコでは、足環にに寄って管理されているので、いい加減な管理をしていなければ間違ってインブリードをしてしまう事は無いと思われるが、数の少ない繁殖者は有る程度なら大丈夫と考えがちであり、その様なご質問も多いのが実情である。
基本的にサザナミインコでは、現状はインブリードを行うメリットは全く無い、しかし、将来的には新品種等を固定化させる為に必要となる可能性はあるので、今回、その資料となる様に調査・検討を行った結果を掲載させて頂きます。
インブリードで重要なのは血量(血の濃さ)です。
血量は下の表から、簡単に計算出来ます。
例えば、奇跡の血量と呼ばれる三世代前と四世代前が共通な場合(3×4)は、12.5+6.25=18.75%となります。
サザナミインコの場合に、この奇跡の血量が有効かは判りません。
しかし、他の動物では有効なので検討する価値は有ります。
では、実際に遺伝の影響がどの程度まで影響するかと考えた場合、鳥類では25%くらいまでは問題無いと考えられます。
25%ですと、3×3の三世代前が共通と言うことになります。
実際の繁殖では、精々四世代前までを遡って管理していれば、年数的にも問題が無いと考えられます。