遺 伝
サザナミインコの遺伝については、他のインコ類とほぼ同様ですが、SLグレイウイングは他のインコには無い遺伝子を持っており、色の変異が大きく興味深い品種です。
まだ解明されていない内容も多く、これからの多くの色の変異が期待されています。
それでは今までに解明されている遺伝について解説します。
【常染色体顕性遺伝】(A−C−D)
2つで一対の遺伝子の中で、1つでも存在すれば羽色に反映する遺伝子です。
該当品種:グリーン、パイド(ドミナント)
因子:なし
【常染色体中間遺伝】(A−Co−D)
顕性遺伝子の中で、遺伝子が1つの時と2つの時で、羽色に違いが出る遺伝子です。
該当品種:ダークグリーン、オリーブ
因子:ダーク因子1、ダーク因子2
【常染色体潜性遺伝】(A−R)
同じ遺伝子が2つ揃わないと羽色に反映されない遺伝子です。
該当品種:ブルー、コバルト、モーヴ、パイド(レセシブ)
因子:ブルー因子2、ブルー因子2+ダーク因子1、ブルー因子2+ダーク因子2
【性染色体潜性遺伝】(S−L−R)
雌(♀)は1つの遺伝子で羽色に反映されるが、雄(♂)は1つづつの遺伝子が揃わないと反映されない遺伝子です。
該当品種:ルチノー、クリームイノ
因子:イノ因子1(イノ因子1+ブルー因子1)、イノ因子1+ブルー因子2
【性染色体中間遺伝】(S−L−Co−D)
顕性遺伝子の中で、遺伝子が1つの時と2つの時で羽色に違いが出て、且つ、雄(♂)と雌(♀)の組合せの違いにより羽色
に違いが出る遺伝子です。
遺伝子が1つの場合をシングルファクター、2つの場合をダブルファクターと言います。
該当品種:SLグレイウイング
因子:SLグレイウイング因子1、SLグレイウイング因子2
それでは実際の親鳥の組合せにより、どの様に雛の遺伝に反映されるか、代表的な例を記載します。
・ノーマル系とSLグレイウイング(親鳥の雄雌が逆になると結果が変わる場合があります。)
備考:ノーマル系はイノ系を除きます。
SLGはSLグレイウイングの略称です。
SFはシングルファクターでDFはダブルファクターです。
ZとWは、性染色体で雄(♂)はZ染色体を2つ持ち、雌(♀)はZ染色体とW染色体を1つづつ持ちます。
dはSLグレイウイング因子を示します。